美術館の開館30周年に際して、
スペシャルゲストからいただいたお祝いメッセージを紹介します。
-
30周年、おめでとうございます。
関連イベント
大山崎山荘は、木津、宇治、桂の三川が合流する壮大な風景を眼下に見下ろす地で、加賀正太郎が自身の夢を形にしたものです。その夢と、アサヒビールの創始者である山本爲三郎の思いが共鳴して受け継がれ、1996年に美術館として生まれ変わりました。30年の月日を経て、美しい庭園を中心とした景観にすっかり溶け込んだこの美術館が、より一層その魅力を深め、これからも人々に愛され続けることを期待しています。
安藤 忠雄
建築家
-
©ZIGEN
京都を流れる三つの川が集まる清らかな場所に、アサヒグループ大山崎山荘美術館が誕生して30年が経ちました。
関連イベント
豊かな森の木立ちの中に佇む歴史的建造物が美術館へと生まれ変わってから、私も幾度となく足を運びました。
秀逸な民藝コレクションや、クロード・モネの心を写した「睡蓮」、その傑作を展示するために建築家・安藤忠雄が設計した「地中の宝石箱」とよばれる展示室、そして見事な庭。
心癒されるひとときは、素晴らしいギフトです。
これからも来館者にとって宝石箱のような美術館であり続けることを願っています。
原田 マハ
作家
-
開館30周年を迎えるアサヒグループ大山崎山荘美術館。
関連イベント
この美術館の誇る珠玉の民藝コレクションは、アサヒビール初代社長で民藝運動の支援者であった山本爲三郎氏の情熱の発露であり、柳宗悦や河井寬次郎、濱田庄司らとの友情の証でもあります。氏が生涯にわたり希求した、芸術文化の振興とこれを通じた心豊かなより良い社会づくりの活動は、これからもこの美術館を通して確実に受け継がれていくことでしょう。
深澤 直人
日本民藝館館長/プロダクトデザイナー
-
みうらじゅん
イラストレーターなど
-
撮影: 曽我部洋平
三十周年謹んでお祝い申し上げます。今以て山荘美術館での展示は懐かしく思い出されます。搬入者の気力を削る上り坂で痛感した体力不足。平面作品を置くには壁のアールがきつい地下新館で問われた展示センス。重厚な館内では強制的に民藝の大家やモネと並べられ、窓外には来館者の目を奪う絶景があり、そこで要請された自作の絵画的強度。今日曲がりなりにも絵描きでおれますのも鍛錬の場を賜りましたお蔭です。改めて感謝申し上げますと共に幾久しい貴館のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。この度は誠に御目出度う存じます。
山口 晃
画家